自分で変えていく意思を持ち、会社を動かす(ラクーンコマース グローバル戦略部)


中国への留学経験を活かしたいと思って選んだラクーン

学生時代は、北海道に住んでいたのですが、海外へ留学をしたい気持ちが強かったです。
アメリカに留学したかったけれども、お金の関係で難しく。そんな中で中国に行ける交換留学制度があり、安い費用で留学することができました。今思うと学生時代の中国の経験はすごく大きかったと思いますね。

その後、日本に帰ってきて就職活動を始めました。私としては大手企業にはあまり興味が無く、小さい会社が大きくなっていく過程が見たいと思っていました。また、中国での経験を生かしたかったので、海外展開の可能性があること、あとはITに携わる仕事がしたいと思っていました。

ラクーンはたまたまネットで見つけました。
当時(2000年)、ラクーンは「オンライン激安問屋」という過剰在庫品をネットで流通させるサービスを運営していました。「問屋」が何をしているのかよく分からなかったのですが、ITを使ったサービスだと知り、興味を持ちました。

入社の決め手は、代表の小方の人柄に惹かれて

面接を受けに行った時、代表の小方も中国への留学経験があったので、お互いに拙い中国語で会話をしました。面接に同席していた採用担当者は、私を中国人だと思ったようです(笑)。
中国への留学経験だけでなく、出身地も同じ北海道ということで、小方とは共通点が多く、話が弾みました。
入社の決め手は、就活の軸(IT・ベンチャー・海外展開の可能性)に合っていたのに加え、代表の人柄に惹かれたことが大きかったです。
就活で東京に出てきたばかりでお金があまりなかった私を気にかけて、帰り際にポケットマネーで5千円をくれたことが強く印象に残っています。

入社してからは営業部長などを経験した後、4年目の27歳で一度退職しています。
退職してからは、学生の頃に行きたかったアメリカに1年間放浪の旅に行ったり、会計の学校に通ったり、北海道でコンサルの仕事などをしていました。

代表の小方とは退職後も繋がりがあり、上場するタイミングの人員強化で戻ってこないかという話を貰って上場直前の2006年にラクーンに戻ってきました。ラクーンには出戻り社員が結構いますが、私が一号かもしれません(笑)。

その後はスーパーデリバリーの営業や経営企画、CORECの立ち上げなどを経験しながら今に至ります。

現在はスーパーデリバリーの海外販路開拓を担当

ラクーンコマースのグローバル戦略部に所属しています。
グローバル戦略部ではスーパーデリバリーの海外販路開拓といった海外全体の戦略を担当しています。具体的には、部門のメンバーがそれぞれ担当する国を持って、集客、企画、仕組み作りを行っています。

私は海外のお客さんの中でも、日本国内に受け取り拠点のある事業者さんを主に受け持っています。他にも配送会社との提携や外部サービスとの連携や、集客面だと留学経験を生かして中国の販路開拓も担当しています。

ラクーンでの失敗体験とそこで得た教訓

以前、スーパーデリバリーを利用しているクリエイター・デザイナー向けに倉庫を作り、彼らの作品を出荷まで私たちで行うプロジェクトがありました。その時は細かい物流の部分まで担当する負担の大きさを理解しておらず、かなり苦労しました。

餅は餅屋じゃないですが、餅屋じゃない自分たちが餅を作ろうとすることの非効率さをすごく感じたんですよ。

なんでも内部でやろうとするのは難しいという反省点を活かして、以降は外部連携や提携など外部に協力を貰いながら進めていくようにしています。この反省はスーパーデリバリー全体に活用されていると思います。
私自身もこの経験から組む相手をちゃんと見極める目は養われたと感じましたね。

もしラクーン入社前の自身にアドバイスできるとしたら、どんな助言をしますか?

私が入社したのは相当昔なので、今のラクーンと状況がずいぶん違うので難しいですが…。
もし今のラクーンに入る前提なら、東証一部上場企業(現プライム市場)とはいえ中身はベンチャー。形になっていない部分はたくさんあるので、仕組みもまだまだ変えていくべきだし、変えていける環境なので、自分で変えていく意思は持ちなさい。自分で変えていけるなら入りなさいとアドバイスしたいですね。

新規事業としてCOREC立ち上げを経験

スーパーデリバリーを担当していく中で、部分的に機能を切り出して「COREC」というサービスを展開した経験はチャレンジとして面白かったですね。
AWSを使うとか、当時流行っていたRubyで開発したことも含めて新しいチャレンジをしたことはいい経験でした。自分にとってだけでなく、会社にとっても、その後の新規事業の立ち上げに活かされていると思います。

こうした新しい事業を立ち上げて、ある程度の規模にしていくということは、またやってみたいという気持ちはありますね。

今後について、グローバル戦略部の目線で言うと、 スーパーデリバリーの海外流通額が国内の流通額を超える形にしていきたいです。8割海外、2割国内ぐらいの規模で世界展開をできるよう頑張っていきたいです。

(ラクーンコマース グローバル戦略部 KAZUSHI.S)

※所属、業務内容は取材時時点の内容となります。