受託開発会社から事業会社への転職。ラクーンの「人に惹かれた」
‐ なぜ転職を考えられたのですか?
前職は受託開発系の企業でエンジニアをしていて、案件によっては開発だけ、テストだけとかもありました。よく案件ガチャって言ったりするんですけど、自分のキャリアが狭められてしまうところに危機感を覚えたのが1つ目ですね。
あとは、納品後に実際にお客さんからのフィードバックをもらう機会が全然なくて、「使ってみて良かった / 悪かった」という思いを聞ける事業会社の方が自分の価値観には合ってるなという思いがありました。
‐ 転職活動の中でラクーンを選んだ理由はどこにありましたか?
ラクーンは事業会社なので、自分のキャリア構成にぴったりはまるなと思いました。他にも事業会社を複数社受けていたのですが、社長の面接のときに聞いたラクーンのルールが入社の決め手としては大きいです。
普通の会社だと、例えば「他人の陰口を言わない」「派閥を作らない」とか、そういう学校のルールみたいなのって改めて定義したりしてないと思うんですよね。「社会人だから当たり前でしょ」という感じだと思うんですけど、ラクーンではそれがルールとして明文化されていたんですよ。
会社とか仕事が嫌になってしまう大きな要因として人間関係があるかなと思うんですけど、そこをちゃんとしようとしている動きがルールに見えていて。実際に社会人として当たり前が守れてない会社って結構多いなと思っているので、そこを担保しているのがすごく面白いなと思いました。
実際に面接担当してくれた方のことを思い浮かべたら、たしかにそういう方たちなんだろうなっていうのが見て取れて、入社を決めました。
‐ なるほど。そういうところに惹かれたというか、面白いなと思われたんですね。
そうですね。「人に惹かれた」というのが正しいかもしれないです。
あとは、BtoBなのでBtoCに比べたらフィードバックの声は小さくなるかなと思っていたんですけど、そこはしっかり事業部の方が届けてくれるっていうのも面接のときに伺ったので、安心して入社できました。
実際に自分の思いが反映された機能を開発してテストしてリリースして…ができる稀有な環境
‐ 実際入社してみて、どうですか?
ラクーンの開発サイクルで、他の事業会社とも若干違う珍しい部分としては、エンジニアが企画から入っているんですね。企画自体は事業部の方が持ってくることが多いですけれど、それに対して「こっちの方がいいんじゃない」とか「これ技術的にもちょっとこういうことできて多分面白くなりますよ」とか、エンジニアも入るんですよ。
実際に自分の思いが反映された機能を開発してテストしてリリースして…という、一気通貫を感じたところは、やっぱり以前の会社ではなかったなっていうのは最初思いましたね。
‐ それはすごいですね。通常だと事業サイドから欲しい機能についてのプレゼン資料が降りてきて「あとは実装頼むよ」と言われて、「そんなの聞いてない」「難しい」みたいないざこざが起きがちかなと思うんですけど、いきなり最初から企画からエンジニアが入ることができれば自分ごと化できますよね。
はい、自分ごとにしているエンジニアが多いですね。だからサービスが好きなエンジニアがすごく多いなっていうのは、入ってから感じたことの一つです。
‐ BtoBだと自分の人生にいきなり関わらないサービスだと思うんですけど、法人向けのサービスでそれでもやっぱり好きになるっていうのは、どういうポイントがあるんでしょうか?
人にもよるかもしれませんが、一番最初に感じたのは、例えばある日スーパーデリバリーが停止しましたとなった場合に、めちゃくちゃ困る人がいるんですよ。この困る大きさみたいなところですかね。
スーパーデリバリーは小売店の店長さんなどが使うサービスですけれども、仕入れができない、お店に商品を並べられないとなると死活問題になってくる。そういった責任感というか、本当に真剣に使ってくれているサービスなんだなと感じるので、そこがちゃんと作ろうという思いに繋がっているのかなと思います。
入社から6年、ラクーンで部長になれた背景には「コロナ禍での変革」と「ひとの成長を喜べる価値観」があった
‐ なるほど。そういうのが1個1個、各サービスにあるんですね。なぜ部長になれたのか、みたいなところを聞いてみてもいいでしょうか?マネジメントの部分とか。
一番大きかったのかなと思うのは、最近だとかなり多くの企業が取り入れていますが、1on1のミーティング文化を持ってきたことですね。
チームリーダーとして10人ぐらいのマネジメントをしていたのが、ちょうどコロナ禍でフルリモートになったときでした。各メンバーの仕事の状況がわからないとか、何かうまく話せないとかが起こっていたので導入して、それが部全体に広がっていき、今では全てのリーダーが全てのメンバーに対して1on1をするようになったのは自分が一つ起こした動きなのかなと思っています。
‐ なるほど。でもそれだけじゃないですよね?
資質的な部分で言うと、これは価値観の部分になってしまうんですけれども、ひとの成長を喜ぶことができたっていうのが多分大きいところかなと思っています。
チーム運営をしていたときにすごく伸びてきた人がいて、そのときに自分のことのように嬉しかったのは資質かなと思ったりしました。
フルスタックエンジニアとして活躍した後は「スペシャリスト」も「マネージャー」も目指していける
‐ ラクーンの中のエンジニアでもキャリアの形成の仕方が違うんですよね?
そうですね、スペシャリストを目指すのか、マネージャーを目指すのかになっています。技術戦略部でいうと、評価の仕組みがスキルベース評価という、スキルに対して評価給与が決まる体系になっています。そのスキルの伸ばし方次第でいろんなキャリアが決まるというのが、制度として取り入れられている部分です。
‐ キャリアの方向性は自発的に選べるるんですか?
マネジメントは明確なスキル評価は今のところないんですけれども、よくあるキャリアパスで言うと、まずは新卒が入ったときにブラザーという制度があり、新卒の面倒を1年間見ていく役割にまず抜擢されるのが第一歩になるかなと。
次にユニットという単位の3〜5名の小さなチームのリーダー「ユニットセンター」になるステップがあります。そこから7〜10人くらいをまとめる「チームリーダー」になっていく、そういうキャリアパスが基本のルートです。
‐ ラクーンの技術戦略部の特徴は他にもありますか?
最近だと、バックエンドエンジニア・フロントエンドエンジニアで分けて採用したり、仕事を回したりみたいなのが割と主流ではあるんですけれども、ラクーンの場合はそこの垣根がないですね。バックエンドもフロントもどっちもやりますと。インフラ領域も普通に開発エンジニアが入っていくこともあって、フルスタックなところが特徴的かもしれないですね。
エンジニアチームの雰囲気は活発、外部向けのイベントも積極的に実施していく
‐ 部長から見て、部内の雰囲気ってどうですか?
世間的に「THE・エンジニア」ってステレオタイプを思い浮かべる方が多いかなとは思うんですけれど、ラクーンのエンジニアは外に出ていく人が多くて。私自身もそうですが、活発な方が多いですね。
ラクーンってBtoBの事業領域を扱ってるということもあってあまり露出をしてなくて、知名度が高くないんですよ。いい会社だと思ってるのでめちゃくちゃ悔しいなと思っていました。そこで最近、外部との接点を増やしていくためにイベントをやろうという話になったんですが、メンバーを募ったら結構ババっとすぐ集まりました。
そういうフットワークの軽さみたいなのは部の雰囲気としてあるかなと思います。
‐ 部長になった後のキャリアについては、どう考えていますか?
最近なったばかりなのでその先はあんまり考えられてないんですけれども、まずは部長としての目標を実現していきたいです。エンジニアとして楽しく働ける環境を作っていきたいのと、サービスを成長させられるエンジニア組織にしたいなっていうところ、この二つの目標を実現できるように頑張っていきたいです。
(技術戦略部長 齋藤 浩平)
※所属、業務内容は取材時時点の内容となります。
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