こんにちは、PRの有本です。
「広報の仕事ってどうやってるの?」シリーズ、今回は2人の広報さんを取材してきました。
レバレジーズの吉田さん(左)とNKアグリの山川さん(右)
今回、このお2人が一緒に取り組まれている『広報LT大会』について取材させてもらいました。
実際にどんな活動なの?目的は?なぜ会社も異なる2人が取り組んでいるの??などなど、気になるところをインタビューしてきました。
ーーまずはそれぞれの会社について教えてください。
吉田さん:レバレジーズは人材とITをキーワードに事業を展開しています。エンジニアや看護師といった専門職の方々のキャリア形成のお手伝いから、エンジニア向けのQAサイトの運営、IT企業に特化したM&Aの仲介など、IT業界が発展するためのお手伝いもしています。あらゆる社会課題の解決を目指して多角的に挑戦するベンチャー企業です。
山川さん:NKアグリは農業のベンチャー企業です。日本の健康寿命の延伸に取り組んでいます。栄養価の高い野菜の流通に取り組んだり、機能性の高い野菜を多く効率的に作るためにどのようなITが必要か研究開発もしています。
ーーお二人が知り合ったきっかけは?
山川さん:私は2013年にサイボウズに入社して、広報を2年担当しました。事業全般に対する広報でした。その中で事業開発と広報をもっと繋げたいなと思いその勉強のために、会社の『育自分休暇制度』を使っていまの会社に転職しました。育自分休暇制度は最大6年以内の復職が可能で、期間中に転職するもよし、海外へ旅行するもよしなのです。
ーー噂のサイボウズさんの制度ですね!
吉田さん:平成広報女子会(※)というのがあるのですが、そこに当時サイボウズの広報として入ってきたのが山川さんでした。その頃私はレバレジーズに入社したばっかりでIT企業の広報は未経験だったので、いろいろ教えてもらおうとランチに誘ったのがきっかけです。
(※)平成生まれの広報担当者が集まったFacebookグループ
山川さん:そこで吉田さんから広報のLT大会をやりたいっていう構想を伺ったんです。
ーー広報LT大会は吉田さんのアイディアから生まれたのですね。なぜ広報のLT大会をやろうと思ったのでしょうか。
吉田さん:ベンチャーの広報って共通の悩みを持っていて。会社自体が若いので先輩広報がいないとか、ナレッジやノウハウが少ないとか、私も含めてどうしていいか迷っている広報担当者が多いと感じていました。
その孤独で属人化している問題を解決したいと思ったんです。広報の知見が集まる場所をつくっちゃえと。
ーー確かに広報向けのセミナーなどもよく開催されていますが、登壇者が大企業
の広報さんだと自分に置き換えて考えられないケースも多いですよね。
山川さん:そうなんです。さらに、ベンチャー企業だと会社が広報1人のためにお金をかけて教育する体力もないし、そもそも広報の効果って見える化しにくいところもあるので、そこに注力するケースも少ないのではと感じています。
ーー広報LT大会って具体的にどのようなことをしているのですか?
吉田さん:定めたテーマにそって、登壇者に1人5分で発表してもらいます。毎回テーマが変わりますが、だいたい登壇者は7~8人ですね。その後は交流会も開催しています。2か月に1回の頻度での開催です。
山川さん:これまで500人以上の方にご参加いただき、発表数も90本を超えました。毎回アンケートを取っているのですが参加者の満足度も高いです。2016年からスタートしたのですが、2年かけてすごくいいイベントになったと実感しています。
ーーみなさんどんなお話しをされているのですか?
吉田さん:成功・失敗に関わらず、自身の広報での経験談を話していただいています。むしろ失敗談のほうが多いかも。一人一人が経験した現場のリアルな泥臭い話が共有されていますね。
山川さん:例えば、上場前後の経験とかみんながあまり経験しないことを共有してもらえるのはすごく助かっています。広報の本も出ていますが、概念に関するものは多いけど、現場の声を聞けるのってなかなかないので。貴重な場になっているのではないかと。
参考までに過去のテーマをいくつかピックアップ↓↓
【過去の登壇テーマ】(一部)
・プレスリリースの暗黙の掟を破ってみた話
・営業と広報 2足のわらじを1年続けてみて
・30件以上の露出に繋がったトレンドの活かし方 などなど
ーー運営にもこだわられているんですね。
吉田さん:オープニングでみんなで乾杯したり、聞き手側の参加意識を高めるために登壇者が話しているときも「よっ」とか「むっ」とかリアクションをしてもらうように促しています。これはもともと弊社にあった文化です。
ーー聞き手側のリアクション、とてもいいですね。うちでもぜひ取り入れたいと思いました。広報LT大会ですが、今後の展望などはありますか?
吉田さん:もともとエンジニア業界からヒントを得たんです。エンジニアは勉強会もたくさん開催していて、個人でブログやSNSで発信している人も多いですよね。会社の域をこえてナレッジを発信しているのが素晴らしいと思って。弊社で運営するエンジニア向けQAサイトでは、見ず知らずの人からの質問に2時間かけて答えているエンジニアもいるんです。理由を聞いたら昔自分も本やブログに助けられたから、同じところでつまずく人を自分以外に作りたくないって。
ーーかっこいい。
吉田さん:広報にもこういう考えの人が増えたらいいなと。なので広報LT大会で参加者の熱量をもっと高めていきたいと考えています。
あとは、忙しいとかお金が足りないからなどの理由で開催頻度が落ちないようにしたいです。これからも続けていくために覚悟を持ってちゃんと運営していきたいと考えています。
ーー広報LT大会の安定した運営ですね。
吉田さん:もう1つ考えていることがあります。お蔭様で広報になりたての方や経営者の方から広報を手伝ってほしいと声をかけられる機会が増えてきました。ただ、お手伝いしたくてもコミットしきれないこともあって。
そこでそれぞれ得意領域が異なるメンバーでタッグを組んでお手伝いできればいいなと思っています。広報をチーム化して、チームで困っている人を助けられたらな、と。
山川さん:私たちは『広報のギルド化』と呼んでいます。笑
吉田さん:広報担当者でもそれぞれの持つ強みって違うと思うので、1人では無理だけどそれぞれのスペシャルなメンバーが集まって対応できたらみんながハッピーになるのではと思って。その準備を進めています。
現在取り組んでいる広報LT大会の話から、構想中の広報のチーム化のお話しまで、どれも興味深い…。
広報業界を盛り上げたいという二人の共通の想いがバシバシ伝わってくるインタビューでした。
ちなみに次回の広報LT大会は4/24(火)に開催予定だそうです!
詳細&お申込みはこちら⇒
https://prlt.connpass.com/event/82312/
私も初参加予定です。わくわく。
吉田さん、山川さん、ありがとうございました~!