こんにちは。ラクーンの督永です。
「広報の仕事ってどうやってるの?」シリーズ、3回目はビースタイルの柴田さんを取材してきました。
ビースタイルは主婦の派遣サービスを中心に求人媒体の運営や業務委託サービスなど女性に特化した人材サービスを幅広く展開している企業です。
柴田さんはビースタイルに新卒で入社されてからずっと広報を担当されています。
柴田さんといえば「踊る広報!」としてプライベートでのダンス活動と仕事の両立という働き方がメディアにもたびたび取り上げられて注目されていますが、すごいのは短時間の勤務でも広報としての実績をしっかりと出されているところ!!
ということで今回は柴田さんにメディアとの関係性の作り方や働き方、そして社内の理解についてもお伺いしてきました。
ーー柴田さんは新卒で入社後、広報に配属されたそうですがどんな仕事から始めたのですか?
柴田さん:最初は今の上司ともう1名先輩がいて3名体制でスタートしました。ですが、その後先輩が退職されたので2名体制になり入社して4,5か月目からは上司の見よう見ま似で一人で記者さんに挨拶回りに行ったりしていました。
ーー入社して早い時期から独り立ちされていたんですね。挨拶回り先は自分で開拓されたのでしょうか?
柴田さん:自社がもともと持っていたメディアリストに載っている記者の方に、上から下までアポを取って会えるところは会いに行きました。
私が入るまではそれほど接点がないところもあったので、サービスの動向や業界動向などの情報交換を兼ねて会いに行き、今でも定期的にお会いしています。
ーー広報のスキルやノウハウも記者の方にお会いする中で身につけられたのでしょうか?
柴田さん:それもありますけど、一番は「若手広報担当者の会(略して「若担」)に入ったのが大きかったと思います。
若担では毎回自分たちで勉強会の企画をしたり情報をシェアしたり、時に講師を呼んで講習を受けることもあるのですが、数名ずつのグループに分かれて議論するんです。
そこでできた人脈から色々ノウハウを身に着けたり、なんでも聞けるので相談相手になってもらったりしましたね。
他社さんでも広報が数名いる企業は多くないと思うのですが、うちも社内には同期がいないのですごくありがたい存在です。
ーービースタイルさんの調査レポートなどをメディアでも見かけますが、取り上げてもらうコツはなんですか?
柴田さん:ちょうど2013年から14年にかけてアベノミクスで主婦の働き方などがキーワードとしてメディアでも取り上げられていたんですが、それにたまたまハマったというのが大きいですね。すごくラッキーだったんですが(笑)
多いときは週5でメディア対応をしていました。
ーーそんなに露出するほど何かされていたのですか?
柴田さん:以前から自社サービスに関する調査レポートなどをメディアに向けて配信していたんです。1つのテーマのものであっても、それを2.3回に分けて配信していたのですが、時事のトレンドに合っていたこともありメディアの方が目にする機会が増えたのかもしれません。
あとは、トレンドになる前から結構メディアの方にプレスを渡したり情報提供していたことが、1年後に「あのネタってどうなりました?」とか後から取り上げてもらうことも結構あるんですよ。タイムラグが長いけど(笑)。
だから種まきって大事だな~と感じましたね。すぐに掲載を狙えなくてもフックをかけておいたほうがいいですね。
ーービースタイルさんはBtoCもBtoBのサービスもされていますが、メディアへのアプローチ方法などは変えているのですか?
柴田さん:切り口はそんなに変わらないけど、中身は変えていますね。訴求したい対象が変わるから文脈も変わってきますし。
アプローチとしては、記者さんとの常日頃からのリレーションでネタを拾ってもらえたりしますね。
提供するものも、その時点でBtoCとBtoBのどちらを強化したいのかをまずは現場の方針を確認してから決めます。現場の声をひろって、そこからプレスを作って発信するという流れです。
ーーところで、メディアへのアプローチでは新規開拓もされているのですか?
柴田さん:やってますよ!常に新規開拓していますね。
1つのメディアが同じ企業ばかり取り上げないから、同じメディアでも違う部署の人に当たったりしますよ。記者によって関心度が違うし、その記者のライフステージによって反応が変わってくるんですよ。
例えば、少し前に話したときはあまり興味もなさそうだったことも、その記者さんが結婚されたり妊娠されたりするとうちのサービスに前より関心を持ってもらえたり深く聞いてもらえたりしますね。
とりあえず新規開拓してすぐに取り上げてもらえなくても、その記者の方からキーワードをもらう感覚で回ってますね。
ーー新規の開拓先は自分で見つけるんですか?
柴田さん:そういうこともありますが、人の紹介が一番親和性が高いですね。広報つながりでランチ会をやったり飲み会をやったりしているんですが、そこで記者の方とのつながりを作ることも多いですよ。
あとは、私の働き方が週3になってから働き方に関する勉強会に呼ばれることがあったり、同じようなテーマに関するメディアの方と繋がる機会も増えましたね。
ーー日経MJにも取り上げられた「週3勤務」ですが、そもそもなぜ週3勤務に?
柴田さん:約20年くらい前からダンスを続けていて今もやっているのですが、ある時ふと「もっとダンスに集中したい」と思ったんですね。それで、会社に「ダンスを仕事にしたいから辞めたい」と伝えたんです。
そしたら社長から「仕事とプライベートが両立できるやり方を考えてみたら?」と提案されたんです。
そこで、上司と相談してまず業務の棚卸を始めました。最初の1年目は自分の得意なことに特化しようとなり、自分の強みであるメディア対応や新規開拓などリレーション作りに集中しましたね。
次の年は苦手なプレス業務とかサービス発表などにも携わるようになりました。
目標設定も3か月ごとに行っているので、進捗も意識しやすく両立がしやすくなっているかな、と感じています。
とにかく上司の理解もあり、色々挑戦させてもらっていますね(笑)。
ーーすごく理解のある会社ですね。最後に、柴田さんが広報の仕事をする上で心掛けていることはなんですか?
柴田さん:PR活動をする上で、トップの理解や協力がとても重要だと感じていますね。たとえばうちの場合は、新しくサービスを作るときもPRを意識して作ってくれたりします。
なので、日頃から上司やトップにメディアが求めていることやどういうことを訴求すべきか、というようなことも共有したりしますね。
あとは業務に求められるものも会社やサービスのステージによって異なってくるので、そこの認識を一致させておくことも大事だと思います。
ダンス歴が長いだけあって体の柔らかさがすごい!
様々な働き方が広がる今、実績を出す秘訣の話もきけてとても参考になりました~!
柴田さん、ありがとうございます!!