なぜ雑貨やアパレル商品を売るカフェが増えてきているのか?そこにある3つのメリット


こんにちは、ラクーンホールディングスのPRをしている督永です。1年3か月ぶりに産休・育休から復帰して会社に戻ってきました。

育休中の間、会社がホールディングス化していたり新しいグループ会社が増えたり、結構大きな変化があったのですが各サービスにも色々と面白い話があったので、せっかくだしここに書いていくことにしました。

 

今回は雑貨やアパレルの卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」に関する話です。

最近、スーパーデリバリーでアパレルや雑貨の商品を仕入れて店頭で販売するカフェなどの飲食店が増えています。

 

もともとスーパーデリバリーはアパレル・雑貨を中心とするメーカーと小売店が利用する卸・仕入れサイトとして2002年から始めたサービスですが、年々小売業以外の方からもニーズが増えてきたので3年前から飲食業や理美容業、宿泊業、教育関連などの事業者の方にもサービスを提供し始めました。

利用者は年々増えていますが、特に目立つのがカフェや飲食店の利用者が増えていることです。登録者ベースでいくと3年前と比べて6倍も増えています

 

確かに私自身もカフェに行くと、店内のちょっとしたスペースでアクセサリーやアパレル小物、日用雑貨などを販売されているのをよく見かけますし、最近こういう感じのお店が増えてきたな~と思っていました。

 

でも、なんでそういうお店が増えてきているんだろう?

 

お茶を飲むためにカフェに入ったけど、思いがけず「ちょっといいな」とか「これなんだろう」と思うものが販売されているとなんだか楽しい気分になるし、後日また覗いもらえるきっかけになるからだろうか?それとも、単に今こういうのがトレンドなのか?

どんな理由なのか知りたくなったので、何店舗かオーナーさんに直接聞いてみました。すると、空いたスペースで商品を販売することで3つのメリットがあることが分かりました。

 

 

1.集客のフックになる

今回スーパーデリバリーをよく利用いただいている店舗に話を聞いてみようと思いコンタクトを取った店舗はどれも地方にあるお店でした。

瀬戸内海が見渡せる広島の住宅街にあるお店や、高知の土佐市に近いお店、それから京都は下賀茂神社の近くにあるお店とか。

やはり地方のほうが店舗の面積も都心に比べると広くてスペースがあるから商品を置きやすい、というのと都心と違って車で来るお客さんも多いからふらっと立ち寄るというよりも「目的」があって来店されるケースが多いそう。

なのでその「目的」の1つとして「買い物できる場所」を提供することでカフェ自体への集客効果があるということ。

「買い物できる場」という場所にすることで「好みのものがなければ出ればいい」と店に入るハードルが低くなるという効果があるそうです。

 

例えば、話を聞いた京都のカフェはアパートの一部を改装して営業されていますが、外観からはカフェがあると分かりづらい。店内の様子も分からないから入りづらい雰囲気があるらしく、通りに看板も出しているもののあまり効果がなかったそう。そこで、アクセサリーやハンカチといった小物や、知り合いの作家さんの作品などの商品を店内で販売することにし、それを看板に書いてアピールすると以前よりもカフェに入ってくれる方が増えたそうです。

 

オーナーさん曰く「雑貨屋なら店舗に入っても欲しい商品がなければ出ていけばいいという気軽さがあると思うけど、カフェは『やっぱり出ます』とは言いづらいから、足を運んでもらうきっかけづくりになっていますね」と。

たしかに中の様子が分からないカフェやレストランに入るのはちょっと勇気がいるけど、雑貨とか何か手ごろなものが売っていると分かるとついつい覗いてみたくなる・・という気持ちになるのはわかります。

 

 

2.客単価が上がる

カフェの売上は席数・回転数・客単価で決まってくるのでだいたいの上限が分かります。特に一人で運営しているお店だとできることにも限界があります。

でも商品を販売することで客単価が上がるので、カフェの売上を上回ることができるそうです。

例えば広島のカフェは最初、手に取りやすい価格帯のインテリア雑貨とかアパレル雑貨を販売していたそうですが、そのうちお客さんから「店長さんが着ているような服が欲しい」と言われたことがきっかけでアパレル商品も扱い始めた結果、今ではカフェの売上より物販の売上のほうが大きくなったそうです。月によっては物販売上がカフェの4倍になるときもあるんだとか。

 

他の店舗でもお店で出している食器をお客さんが気に入って「売ってほしい」と言われたことがきっかけで食器類の販売を始めたそうです。

カフェという場所柄お客さんとの会話が生まれやすいので、「こんなのが欲しい」というリクエストなんかも受けやすいとか、常連客も多いと思うのでお客さんの好みが分かりやすいというメリットがあるのかもしれません。

 

 

3.SNS効果とお店のブランディング

雑貨やアパレル商品をお店に置くことで、お店の雰囲気や印象を作りやすいという声がありました。

お店にはそれぞれオーナーさんの世界観がありますが、それをモノで表すことでお客さんにコンセプトを伝えやすく印象形成がしやすいということです。

特にその効果が分かりやすいのかSNS。今回話を伺った店舗はどこもSNSを集客に活用されていましたが、商品があることで写真映えするとか、お客さんの関心を高めることができるといった効果があり、それが集客につながっているそうです。

 

ある店舗では、カフェの様子がわかる写真と一緒に商品の写真も載せたりすると、わざわざ遠方から足を運んでくれるお客さんが増えたり、入荷した商品の写真をアップすると「その商品を取り置きしておいて!」という連絡が来ることもあるそうです。

 

 

 

お客さんの反応を見ながら少しずつ扱う商品を増やしていき、お客さんたちにそのお店の世界観が伝わっていくと「ここでお茶をしてその後買い物をするのが楽しみ」と思ってもらえるようになり、それが口コミで広がって新しいお客さんが来てくれる、という流れができているお店もありました。

 

商品の販売がメインの店舗に比べると商品のバラエティは少なくなりがちですが、それでもお客さんが買ってくれるのは「ついで買い」もあると思いますが「ここで買いたい」「このオーナーさんから買いたい」という一つのブランディング効果が出ているからではないかと思います。

 

 

 

スーパーデリバリー以外でも最近は作家さんやクリエーターの方の商品を仕入れて販売しているお店も増えていますし、物販メインではないお店でもこういう取り組みがしやすい環境になってきているのかもしれません。

 

物販の形は年々変わってきているなと個人的に感じていますが、今回のカフェのように販売がメインでない場合は最初から商品の棚割りをしたり沢山の在庫を抱えたりといったリスクが少ないのも始めやすいメリットかもしれないですね。

なによりも、足を運んでもらいにくい立地だったり店内の様子が伝わりづらいお店にとっては集客の効果が大きいようです。

 


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<写真掲載したカフェはこちら>

■乙カフェ https://otsu-cafe.com/

広島県安芸郡坂町植田4-13-27

瀬戸内海が見渡せるカフェ。ランチは1日1組限定で予約制。写真を見ているだけでも今すぐ行ってみたいと思えるロケーションです。広島に行ったら絶対訪れてみようと思っているお店です。

 

■リバーサイトカフェ ブリッジ http://riverside-cafe.jp/cafe/shop/bridge_20180320/

京都府京都市左京区高野蓼原町25

下賀茂神社が近い出町柳にあるカフェ。このカフェは月曜から日曜まで朝・昼・夜と店長もメニューも変わるという面白いコンセプトのお店!タイムシェアカフェというらしいです。レトロなアパートの一部を改築したカフェでHPではアパートの物件紹介や店長さんの募集もされています。

高知県吾川郡いの町天王南4丁目1−1

外観もお洒落なカフェ。店内では定期的にライブイベントも開催されていて、東京から著名なミュージシャンもたびたび演奏しに来るほどなんだとか。他にも絵画教室やギター教室をされたりとカフェの域を超えて文学とアートの拠点となりたい、と仰っていたオーナーさん。

 

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ー卸・仕入れサイトスーパーデリバリーとは─
https://www.superdelivery.com/