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出版不況の中、セレクトショップで本の販売が増えている3つの理由とは?

こんにちは、PRの有本です。

世間では出版不況と言われています。
全国出版協会の発表によると、紙の出版物の推定販売金額は14年連続のマイナスだそうで、老舗書店の倒産・廃業のニュースもよく耳にするようになりました。書店空白地域と呼ばれる、書店が1店舗もない地域も急増しています。
背景には人口減少、雑誌の販売不振、またインターネットの普及による活字メディアの多様化や電子書籍の登場などが原因と言われています。

 

一見すると本が売れなくなっているという印象ですが、実は卸・仕入れサイト『スーパーデリバリー』では本の売上が好調です。直近(10月末時点)での本ジャンルの売上金額は昨年対比で2倍に増えています。

スーパーデリバリーはアパレル・雑貨などのメーカーが小売、サービス業などの事業者に商品を卸販売できるBtoBサイトですが、2015年より出版社が参加し本格的に本の卸販売をスタートしました。

スーパーデリバリーで本を購入しているのは書店ではなく、雑貨やアパレルを扱うセレクトショップです。

本が売れない中、なぜ本を置くセレクトショップは増えているのでしょうか?
そこには3つの理由がありました。

 

1.本と雑貨の相性がよく客単価があがりやすい

セレクトショップでは基本的に本を雑貨として販売しています。扱っている本はお店で売っている商品と関連する本です。例えば、猫雑貨のお店だったら猫の本、キッチン用品を扱うお店だったら料理本、ベビー用品を扱うお店は絵本、という感じ。そうすると、猫雑貨を購入した人が猫の写真集も一緒に購入したり、逆に料理本を購入した人がお皿も購入したりと本と他の商品をセットで購入するケースが見られています。

そのため、本を扱うことで購入単価を上げることができ、売上増に繋げることができます。

また、ビジュアル的に映える本がお店のディスプレイとして仕入れられることもあります。

 

2.本はギフトにぴったり

セレクトショップでギフトを購入する人は少なくありません。その中で「本はギフト向き」と断言するセレクトショップショップも多いです。ギフトとして何か商品を薦めるとき、雑貨だと好みがわからなかったり、かさ張るものは持ち歩きにも不便でオススメしにくい。けれど、絵本や写真集などの本は自分が気に入ったものを贈っても失礼が無く、かさ張らないのでオススメしやすいとのこと。
お店として本は自信を持ってオススメできるギフトなのです。

個人的には、セレクトショップのラッピングも関係していると思います。ギフトを贈る際のラッピングって大事ですよね。ギフトを渡したときに相手が喜んでくれるような、できればオシャレなラッピングがいいとみんな思うはず。セレクトショップではそういったラッピングにしてくれることも多いので、その点でもお客さんが本をギフトとして購入するのでは、と。

 

 

3.ブランティングや差別化ができる

世の中にはたくさんのお店があります。その中でお客さんに来店してもらうためには、他店との差別化やお店の特色を打ち出すことが重要なのですが、本がお店のコンセプトや個性を伝える役割をはたすことがあります。

あるお店は仕掛け絵本や料理の本を扱うことで手作り・スローライフなどのお店のコンセプトをお客様に伝えやすくなったそうです。また、出版業界では昔ながらの商習慣もあって本の仕入れはハードルが高いのですが、書店以外の異業種のお店となるとそれがさらに難しくなるという点から、逆に本を扱うことでお店の信頼度があがったり、他店と差別化できる、とおっしゃるお店もあります。

自分のお店をどう差別化するのか、お客様にお店のコンセプトをどう伝えるのか、その大事なポイントに本がうまく作用しているようです。

 

現在の出版業界は書店で本が売れず、流通を担当する取次業者が倒産し、本をつくる出版社も売上が下がるという負の連鎖となっています。

でも、セレクトショップが本を販売するように「本は本屋で買うもの」という概念をとっぱらい、さまざまな場所に本の販売を拡げることで本に触れる場所が増え、普段本を読まない人も手に取る機会が増え読書人口も増える、そうした流れができれば出版業界も変わっていくかもしれないと思っています。

 

スーパーデリバリーも出版社の出展が増えていますので、今後も出版企業や購入店舗、それから出版業界の動向を追っていこうと思います!

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本の仕入れができるスーパーデリバリー