ラクーンでは、「S資格者成果発表会(ラクーン社内のスペシャリストたちが自分自身の専門分野について発表する会)」を2ヶ月に1回開催しています!
そこで今回は、「S資格者成果発表会レポート#6」と題して、成果発表当日の様子をお届けします!第6弾の発表者は経営管理本部のTomoko.Sさんです!
目次
検品作業から法務のプロへ。「夢を語る力」でキャリアを切り拓いた軌跡
東京都出身で、現在は経営管理本部に所属しています 。趣味はジムで体を動かすことと、お酒を飲むことです 。以前は年に2、3回は海外へ潜りに行くほどダイビングにハマっていましたが、最近は全く行けていないため、カッコ書きにしています 。
社会人としてのキャリアは、 2003年4月、新卒で消費者金融に入社したところからスタートします。元々は法務関係の仕事に就きたいと考え、司法書士の資格取得を目指しており、新卒で就職する予定はありませんでした。しかし、当時は厳しい就職難。『就活から逃げるための言い訳ではないか』という葛藤もあり、まずは一通り就職活動を経験してみることに。その結果、内定をいただいた消費者金融へ、迷いながらも就職しました。

しかし、実際の業務にはあまり楽しさを見出せず、半年で退社しました。その後はフリーターをしながら司法書士の資格取得を目指すことに決め、それがきっかけで2003年11月、ラクーンのセラーマネジメント部流通開発チームにアルバイトとして入社しました。
入社後は当時ラクーンが運営していた『オンライン激安問屋』というサービスで、販売商品の検品や梱包作業を担当しました。流通チームのメンバーや社長の小方とお酒を飲みに行く機会がよくあったので、私が法律の勉強をしていることを社長にも知ってもらっていました。その後、ラクーンで法務担当を探すことになった際、社長から声をかけていただき、2005年5月に管理部へ正社員として配属されることになりました。
契約書の確認から株主総会まで。会社を根幹から支える法務の仕事
続いて、法務が担当している業務について簡単にご紹介します。
主な業務としては、「Bチェック」と呼んでいる各種文書や契約書のリーガルチェック(法的審査)や契約書の確認といったリーガルチェックをはじめ、各部門からの法務案件の相談対応、契約書や規約の作成、法務案件全般に関する弁護士への相談などを行っています。
また、取締役会や株主総会の事務局として、日程調整や議事録・招集通知の作成を担うほか、登記や商標・特許の手続きに関して、弁理士や司法書士への対応を行っています。

マニュアル頼りの弊害。「ほぼ丸投げ」だった配属当初の自分
ここから、本題である『配属当初の業務への向き合い方』についてお話しします。
今振り返ると、当時の私は判断すべき事項を上司や弁護士に『ほぼ丸投げ』している状態でした。指示された業務はきちんとこなしていたつもりでしたが、『私はこう思う』という自分の意見は全く持っていませんでした。

その背景には、業務が完全にマニュアル化されていた前職での経験があります。消費者金融での審査業務や営業電話は、マニュアルに書いてある通りに数をこなすことが求められていたため、『自分の考えを持って仕事をする』という経験がなかったのです。
そのため、ラクーンの管理部に配属された当初も、『自分は役職者でも有資格者でもないのだから、必要事項だけをまとめて専門家に判断を仰げばいい』と思い込んでいました。弁護士に相談する際も聞きたいことだけをまとめて丸投げし、社内からの相談もそのまま上司に伝えて判断を仰ぐだけでした。今思えば完全に受け身の姿勢です。面談の際に上司から『仕事が受動的すぎる』と指摘されたことは、今でも鮮明に覚えています。
「丸投げ」からの脱却。弁護士から実践的な回答を引き出す3つのステップ
過去の受け身な姿勢を反省し、現在の私は『弁護士への相談』と『社内からの相談』のそれぞれにおいて、業務への向き合い方を大きく変えました。
ここではまず、弁護士相談の対応についてお話しします。
弁護士へ相談する際、私は決して丸投げはせず、『自分なりに調べて法的な懸念事項を把握する』『その懸念事項への解決策を検討する』、そして『懸念事項を把握していることを事前にアピールする』という3つのステップを心がけています。

まず『懸念事項の把握』についてですが、実施にあたって法的な問題点がないか、弁護士からどのような指摘を受けそうかをあらかじめ考えます。『業法に抵触するのではないか』『規約上、勝手に商品を卸せないのではないか』など、指摘されうるポイントを事前に調べ、自分なりに把握しておきます。

次に『解決策の検討』では、その懸念に対して実施できる手立てはあるのか、もし手立てがない場合はどの程度のリスクがあり、それは会社として負えるリスクなのかを検討します。

その上で弁護士に相談するのですが、その際には、指摘されそうな懸念事項はこちらで把握済みであることをアピールします。『法律に抵触する可能性があることは認識しており、それに対してこういう対応策を考えている』『その上でこのリスクは負うつもりだ』と伝えることで、初めから一歩踏み込んだ実践的な回答をもらうことができます。

また、弁護士とのやり取りでは、現場部門の力を借りることも少なくありません。法務だけでは現場の細かな実情まで把握しきれないこともあるため、Webミーティング等に同席してもらい、弁護士へ直接詳細を説明してもらいます。
さらに、弁護士から『法的に難しい』と言われた場合、法務の立場だと法的根拠がわかる分、なかなか食い下がれませんが、現場の担当者であれば『どうしてもやりたいからどうにかならないか』と熱意を持って交渉してくれたり、法務にはない突飛なアイデアを出してくれたりします。現場の声が加わることで弁護士の反応が変わることも多いため、非常に助かっています。
そして、万が一どうしても実施できないという結論になった場合でも、弁護士から直接説明を聞いた方が現場の納得感も得られやすいため、積極的に現場部門の担当者を巻き込むようにしています。
相談者の「真意」を汲み取る。社内対応で大切にしている見極め術
続いて、社内からの相談対応についてお話しします。社内からの相談を受ける際に私が何よりも重要だと考えているのは、『相手を理解すること』です。具体的には、『相手の理解度』と『求めている回答度合い』の2点を見極め、それに合わせた回答を心がけています。
1つ目は、『相手の理解度を見極める』ことです。相談時のSlackの文章や過去のやり取りから、その人が『丸投げに近い状態』なのか、それとも『自分なりの見解を持った上で相談してきている』のかを判断します。それによって、1から10まで詳しく説明する必要があるのか、あるいは簡単な説明と結論だけで十分伝わるのかを見極め、こちらからの説明の粒度を変えるようにしています。

2つ目は、『求めている回答度合いを見極める』ことです。社内からはよく『〜して問題ないでしょうか?』と聞かれますが、私はこれを非常に奥の深い質問だと捉えています。明らかに法的にNGであれば『ダメです』と言えますが、安易に『問題ない』と回答することはできません。なぜなら、相手が想定している『問題』が、法律のことなのか、契約上のことなのか、あるいはクレームや訴訟のリスクのことなのか、わからないからです。この質問に回答するためには、相手の真意を探る必要があります。

これらを踏まえた上で、相手に誤解を与えない回答を徹底しています。例えば、契約上は可能な案件に対して単に『問題ないです』とだけ答えてしまうと、『法務が良いと言っているのだから全く問題ない(100%安全だ)』と受け取られてしまう可能性があります。そうした誤解を防ぐため、『契約上はこうした理由で可能ですが、実施した場合にはこういうリスクが伴います。その点を認識した上でリスクを飲めるかどうかは事業部で判断してください』というように、詳細かつ丁寧なコミュニケーションを心がけています。
法務に必要なスキルは「相手を理解し、シナリオを描く力」
「最後になりますが、これまでの経験を踏まえて、私が考える『法務に必要なスキル』についてお話しします。それは、『相手を理解し、シナリオを組み立てる能力』です。
業務を進める中で、『この人にはこう説明すれば理解してもらえるだろう』『こう質問すれば、あの点が明確になって解決に一歩近づくだろう』と見立てを立てる場面が多々あります。また、『こう回答すれば、きっとこう切り返してくるはずだから、それに対してはこう答えよう』と先回りして考えることも重要です。

このように、相手をしっかりと見て自分なりにシナリオを描き、円滑に業務を進めていく力こそが、法務において求められるスキルだと思っています。
おわりに
過去の「S資格者発表会」記事はこちら
- #1「大事にしたい日々の習慣~金脈を掘る仕事術~(グローバルMD)」
- #2 境界を超えるデザイン~あらゆる国で「違和感ゼロ」のUI・UXを実現する~(WEB/グラフィックデザイナー)
- #3 苦手を武器に変えるコミュニケーション術~配信と散歩で鍛えた「伝える力」~(スーパーデリバリーセラーマネジメント部コンサルチーム)
- #4【S資格者発表会レポート#4】顧客感動を生む営業マインドとテクニック(営業/Paid推進部副部長)
- #5【S資格者発表会レポート#5】「乗り合わせのバス」を最強のチームへ~エンジニアの好奇心をビジネスの推進力に変える~(技術戦略部/URIHO開発チームリーダー)
ラクーンではこうしたメンバーが学び成長するための機会がたくさん用意されています。
興味を持っていただいた方は採用サイトもぜひチェックしてみてください!👀✔
- この記事の内容は、取材・公開時点の情報です。所属や業務内容、その他の情報は現在と異なる場合があります。
最新情報は、新着記事や弊社コーポレートサイトをご確認ください。 - 人物のプライバシーに配慮し、内容や許諾状況に応じて顔などにぼかし加工を施す場合があります。