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ニューヨーク流!ユニークな店舗運営によるブランディングとは?

 

お疲れ様です!社長室の山崎です。

「ニューヨーク流通視察ツアー※」レポートの第6弾!いよいよ最終回!

 

ということで、今回も前回同様、山崎が個人で巡ってきたニューヨークで気になるお店やスポットをレポートしていきます!

 

その①その②その③その④その⑤を読んでいない人は、そちらもよろしくお願いします。

 

※ラクーンでは例年、ニューヨーク流通視察ツアーに参加したい社員を募り、応募者の中から選ばれた社員1名が外部主催のツアーに参加できる、という社内制度が存在しています。今年は幸運なことに、わたくし山崎が選ばれました!

 

 

お試しコスメボックスを配送する「Birchbox」

 

一定料金を支払うと選りすぐりのコスメのサンプルをまとめて配達してくれるWebサービス、Birchbox(バーチボックス)の常設リアル店舗に訪問しました。

毎月10ドルを支払うだけで試供品をまとめて試すことができるため、Birchboxは多くのファンを抱えています。

 

 

お試しコスメボックスは、あくまで顧客との接点作り。

収益は、試供品を試した顧客がフルサイズの商品を購入することで得ています。

そのため、100ドル使うごとに使える10ドル分の割引チケットがもらえるなど、顧客がリピートする仕組みづくりを行っています。その結果、Birchbox定期購入者の約50%がフルサイズの商品を購入しているそうです。

 

 

店内には様々なコスメが並んでいます。

サンプルはもちろん、普通サイズの各種コスメやビューティ関連アイテム…などなど。

さらに、リアル店舗ならではの「体験」コーナーも設置されています。

 

 

2016年頃にはアメリカ国内の従業員数を削減、マーケティング費や物流コストなどもカットし、大幅な経費削減を実施しました。

その一環としてサンプルの箱詰め作業など一部の工程の自動化を行い、幅広い取引先を相手に料金の再交渉を行いました。さらに、スマホ向けアプリの改良も行いました。

その結果、年間契約ユーザーが急増し、キャッシュフローが大幅に改善。黒字化を達成したそうです。すごいですね。

 

 

GMが運営する文化発信拠点「CADILLAC HOUSE」

 

「CADILLAC HOUSE(キャデラックハウス)」は、単なる自動車のショールームではなく「文化発信拠点」として、GMが展開する高級車ブランド「CADILLAC」がオープンしたスペースです。

CADILLACブランドの拠点として、CADILLACが追い求める世界観や未来が一つに集約された空間を演出しています。CADILLAC HOUSEのギャラリー、ショップ、カフェ、自動車の展示エリアは、誰でも自由に利用できます。

 

 

マライア・キャリーやレディ・ガガなど著名アーティストのワールドツアーで舞台装置を手がける、ジェフリー・リレモンのデジタル技術による絵画的なインスタレーションによって演出された、CADILLAC HOUSEの展示エリア。

ニューヨークファッションウィークの際には、ここがランウェイとして使われます。

 

 

さらに、CADILLAC HOUSEには「CFDA(米国ファッション協議会)」が手がけたリテール・ラボがあり、新進気鋭のデザイナーが手掛けた服が並びます。

彼らはここで賃料無料で服を売ることができます。さらに、服の値付けや販売ノウハウ、在庫管理など、経営のノウハウをCFDAからアドバイスしてもらえます。

それゆえ、「(デザイナーズ)ショップ」ではなく「ラボ(研究施設)」と名付けられているそうです。

 

 

CADILLAC HOUSEには、ニューヨークを拠点とするコーヒーハウス「Joe Coffee(ジョー コーヒー)」も併設されています。

Joe Coffeeはマンハッタンで人気のカフェで、本格的なコーヒーを提供しています。

 

「ファッション、音楽、映画……キャデラックはつねにポップカルチャーのシンボルでした。おそらく私たちは最もひんぱんに歌に登場しているブランドだと思います。

だからここでいろんな分野のアートを紹介するのは自然なことなんですよ。そして私たちはここを自分たちが考えるアメリカン・ラグジュリーのショーケースにしたいのです」

(キャデラック本社のイヌーリ・アコスタ氏)

 

CADILLAC HOUSEはアートでオシャレな心地の良い空間でした。とっても素敵なブランディング手法ですね。

 

 

雑誌のようなセレクトショップ「ストーリー」

 

こちらは残念なことに、改装中で訪問できなかったお店。

雑誌の紙面のようにテーマを1つ決め、それに応じた内装や商品を選び、ポップアップ・ショップのように期間限定で営業するというユニークなスタイルで運営しています。

「買わなくてもいいから、優れたデザインやアイデアの商品をとにかく見てよ。どう、驚いた?感動した?面白いでしょ」というスタンスのお店です。

 

 

雑誌の編集と同じように定期的なスパンで新しいテーマを決め、店舗スペースを紙面に見立てた「ストーリー」を展開します。

そのため、「ストーリー」は小売店なのにスポンサーがついているそうです。本当に雑誌みたいですね。

こうした数々の斬新なアイデアが評価され、「ストーリー」創業者のRachel Shechtmanさんは雑誌「ファストカンパニー」による、「2012年版ビジネス界の最もクリエイティブな100人」の一人にも選ばれています。

次回ニューヨークへ行くことがあれば、必ずリベンジしたいお店です…!

 

 

以上、ニューヨーク流通視察レポ―ト⑥(最終回)でした!

最後まで読んでくださってありがとうございました~っ

 

みなさんも機会があればぜひ一度、ニューヨークへ足を運んでみてくださいね!